赤坂自民亭 - チームワークの落とし穴
チームワークの重要性はあらゆる仕事や組織で強調され、特に日本においては、ビジネス競争力の源泉となっていると言われる。
それを見事にまで表現した1枚の写真が話題を呼んだ。「赤坂自民亭」の集合写真である。この写真には、自民党のチームワークが機能していることをアピールする要素が多分に盛り込まれている。
- まず、赤坂自民亭・亭主竹下亘という一連のネーミングに込められた軽妙さ。竹下総務会長が主宰し、固いこと言わずにみんなで楽しむぜ、という意気込みが感じられる。
- 場所は、議員宿舎会議室。飾りのない白い壁が気の置けない仲間の集まりである雰囲気を醸し出している。料理と酒は各自が持ち寄る。議員達が地元の名物をアピールして盛り上がるのが目に浮かぶ。
- 亭主を筆頭に幹事達のエプロン姿。隠れた特技である料理の手際のよさをアピールしたのであろうか。
- 安倍首相、岸田政調会長はじめノーネクタイの幹部を交え「和気あいあいの中、若手議員も気さくな写真を取り放題!」。まさにリア充集団。
- 片山さつきのピースサイン。
- そして何より全員が超楽しそうなのである。
まさに組織におけるチームワークの美徳を完璧に表現した非の打ちどころのない写真なのである。そして、楽しそうであるが故に批判されているのである。
これがもし亭主や首相が堅物で近づきがたい雰囲気を持っていて、皆が適度な距離感を保ちながら、亭主と首相の説教を神妙そうな顔で聞いている写真であったら。非常につまらない会となったであろうが、写真をupしても、それほど批判されなかったのではないか。皆で酒を飲んでいるのは同じなのに。